概要
 ハイフネーテッド技術とは、2種類以上の分析機器を連結した技術のことです。GPCにその他の分析機器を連結したGPCハイフネーテッド技術により、分子量と分子構造の関係を明らかにすることができます。
 本資料では、溶媒蒸発型GPCを用いたハイフネーテッド技術について紹介します。専用のアタッチメントを用いて分画成分を回収することにより、短時間でほとんど前処理なしに分析装置に供することができます。
装置構成
 【図1】に装置の模式図を示します。GPCカラムにより分子量分離された溶出成分は、溶媒噴霧ユニットを用いて分画されます。分画した試料は数~数十μgと微量ですが、FTIR、Py-GC/MS等の構造解析には十分な量です。溶媒蒸発型GPCでは、専用のアタッチメントを用いて分画成分を回収することにより、短時間でほとんど前処理なしに分析装置に供することができます。
 【表1】にGPCハイフネーテッド技術から得られる情報を示します。
 
        		            【図1】溶媒蒸発型GPCを用いたGPCハイフネーテッド技術
| 得られるデータ | 得られる情報 | |
| GPC-FTIR | FTIRスペクトル | 官能基種、共重合組成比 | 
|---|---|---|
| GPC-Py-GC/MS | パイログラム | モノマー種、共重合組成比 | 
| GPC-NMR | NMRスペクトル | 官能基種、化学結合、共重合組成比 | 
| GPC-MALDI-TOF/MS | MALDI-TOF/MSスペクトル | 質量、モノマー種、化学結合 | 
適用分野
            プラスチック・ゴム
          キーワード
            共重合体、プラスチック、高分子