概要
材料の性能には、配合物の分散性が関係していることが多々あります。弊社では、目的に応じた様々な方法により、それらを評価することが可能です。ここでは、走査型電子顕微鏡(SEM)、エネルギー分散型X線分光(EDS)、デジタルマイクロスコープを用いて、樹脂中のフィラー(Si系)分散性を評価した事例を紹介します。
装置の特徴
SEMではサブμmオーダーの微細な構造を明瞭に観察できます。またEDSを組み合わせることで、高精度な元素マッピングが可能です。デジタルマイクロスコープは、特別な前処理を必要とせず、大気下で7,000倍程度までの観察が可能です。
結果
Si系フィラーを分散させた樹脂を切断し、その断面における同一箇所を、それぞれの方法にて観察した結果を図1に示します。
【図1】 樹脂断面の観察結果
また観察画像を用いて、粒子解析を行うことも可能です。図1に示したデジタルマイクロスコープ観察像を解析した例を図2に示します。
【図2】粒子解析例
まとめ
異なる観察手法を用いて、同様の観察結果が得られました。それぞれの目的、試料の状態に応じた観察方法をご提案いたします。また観察画像を使用し、長さ、面積、数等を計測することも可能です。
適用分野
形態観察、表面分析、相構造観察
キーワード
プラスチック・ゴム、フィラー