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技術資料
No.T1006 | 2013.10.01

未知物質の同定(XRD)

概要

 X線回折は物質の結晶構造を調べる手法です。X線の波長は物質の原子配列間隔と近く、結晶性物質にX線を照射すると回折現象が起こります。このとき得られる回折パターンは物質特有であり、データベース検索により物質を同定することができます。
 X線回折では、非破壊で化合物の構造(組成)を知ることができます。また、複数の化合物が混合していた場合でも、それぞれの構造を知ることができます。

分析方法

・白色異物の分析

 装置内から出てきた異物の組成をSEM-EDSで調べたところN、Oのみが検出され、硝酸(NO3)が含まれていると考えられました。しかし、固体で存在するためには対になる陽イオンが必要となります。そこでX線回折で測定した結果、硝酸アンモニウム(NH4NO3)であることが分かりました。
 X線回折ではEDSで検出できないH、Liなどの元素を含む化合物も同定できます。

図 白色スケールの同定結果

 弊社では高感度な半導体検出器を使用しており、ノイズの少ない測定結果から同定を行っています。
試料サイズは、大型試料用の試料台を使用することにより、10cm角の試料でも測定が可能です。
また、微小部回折装置により0.1mm程度の微小異物でも結晶構造の同定が行えます。

適用分野
その他無機製品
キーワード
硝酸アンモニウム、硝酸塩

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