概要
イオンビームによるスパッタとESCAによる表面の分析を交互に行うことにより、深さ方向における組成/化学状態分析をnmオーダーの分解能で分析できます。Arモノマーイオン銃およびArガスクラスターイオン銃(GCIB)を搭載したESCAでは、無機物および有機物の深さ方向分析が可能です。
分析事例
(1)無機単層膜の深さ方向分析(Arモノマーイオン銃)
Si基板上に100nmのSiO2膜を形成したサンプルの深さ方向組成分析結果を図2に示します。
SiおよびOの組成が深さ方向で変化している様子が分かります。
(2)有機単層膜の深さ方向分析(GCIB)
PET上に1.2μmのポリスチレン(PS、図3)を形成した膜の深さ方向組成分析結果を図4に示します。GCIBを用いることにより、PS、PETの理論組成を維持したままスパッタが可能です。
適用分野
プラスチック・ゴム、その他有機製品、その他無機製品
キーワード
シリコン、シリコン酸化物、Si、SiO2、ポリスチレン、PS、ポリエチレンテレフタレート、PET