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技術資料
No.T1604 | 2016.10.21

コンダクティブAFMによる有機半導体の電気的評価

-有機半導体の電気的欠陥分布の把握-

概要

SPM(走査型プローブ顕微鏡)は、探針で試料を走査し、探針-試料間の物理量を検出して、表面形状や物性を画像化する装置です。この中でも、コンダクティブAFMモードを使用すれば、導電性試料を電気的に評価することができ、例えば有機トランジスタにおける、有機半導体層の電気的な欠陥分布を把握することができます。ここでは、有機半導体層にペンタセン蒸着膜を用いた素子について、コンダクティブAFMを用いて評価した事例をご紹介します。

【図1】 コンダクティブ-AFMの装置構成

分析事例の紹介

コンダクティブAFMは、導電性の探針を使用して、試料表面を走査しながら試料-探針間に一定のバイアス電圧を印加し、流れる電流を検出する手法です。任意の場所でI/Vカーブを測定することも可能です。
図2にペンタセン蒸着膜を用いた素子を、コンダクティブAFMにて評価した結果を示します。形状像にて観察される結晶粒界(暗い領域)が、電流像における電流が流れにくい領域(明るい領域)として観察されました。

【図2】 コンダクティブ-AFMによるペンタセン蒸着膜の評価結果
適用分野
フラットパネルディスプレイ、電池・半導体材料
キーワード
有機トランジスタ、フィルム、光学フィルム

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