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技術資料
No.T1723 | 2017.11.02

海水中の微量陰イオン分析

概要

海水中の溶存成分は海洋の環境に影響するため定量が必要ですが、塩化物イオンなどの主成分イオンの影響で、微量に含まれる陰イオンの定量は一般的に困難です。
イオンクロマトグラフィー(IC)を用いると、前処理で主成分を分離する必要がなく、希釈操作のみで海水中の微量陰イオンの定量が可能です。今回、海水中に含まれる微量の臭化物イオン(Br-)を定量した事例を紹介します。

分析事例の紹介

海水を希釈した溶液のイオンクロマトグラムを図1に示します。主成分である塩化物イオン及び硫酸イオンと微量の臭化物イオンのピークを分離し、定量することが出来ます。また、本分析条件では10分以内で測定が完了しますので、多検体を短時間で処理することが可能です。

図1 海水(希釈溶液)のイオンクロマトグラム

本法は、海水のような環境水の他に工業用水、洗浄液、各種処理液(めっき液)など広範囲の材料に適用可能です。また、対象イオンとして無機イオン、有機酸、アミン類などの微量成分を定量した実績があります。

適用分野
その他有機製品、その他無機製品
キーワード
陰イオン、海水、IC、イオンクロマトグラフィー、イオンクロマトグラム

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