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技術資料
No.T2412 | 2024.07.19

アルカリ加水分解 GC/MSによるポリイミドの構造解析

概要

 多くの芳香族ポリイミドは不溶・不融のため、例えば溶液NMR分析が不可である等、構造解析手法が限定されます。芳香族ポリイミドを構造解析する場合、化学分解によりポリイミドをモノマー単位まで分解し可溶化することで、GC/MS等による構造解析が可能となります。
 本技術資料では、アルカリ加水分解-GC/MSによるポリイミドの構造解析事例を紹介します。

試料

 市販ポリイミドフィルム

分析方法

 ポリイミドフィルムをアルカリ加水分解し、得られた分解液を有機溶媒で希釈後、GC/MS分析を行いました。

分析装置

 島津製作所製 GCMS-QP2010

結果

 GC/MS分析結果を【図1】に示します。検出されたピークのマススペクトルを解析したところ、4,4′-ジアミノジフェニルエーテル、ピロメリット酸テトラメチルに由来するピークであると考えられました。この結果から、【図2】に示すポリイミドの構造が推定されました。

【図1】分解液のGC/MS測定結果

【図1】分解液のGC/MS測定結果

【図2】ポリイミドの推定構造

【図2】ポリイミドの推定構造

適用分野
プラスチック・ゴム、電池・半導体材料
キーワード
ポリイミド

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