概要
技術資料(1)および(2)記載のポリアミド類や技術資料(3)記載のポリエステル類の分子量および分子量分布測定には、HFIP溶離液を用いた常温GPCが用いられています。
技術資料
(1) T1914 GPCによるエンジニアリングプラスチックの分子量測定① ~ポリアミド系樹脂~
(2) T2102 GPCによるエンジニアリングプラスチックの分子量測定④ ~各種ポリアミド系樹脂~
(3) T1915 GPCによるエンジニアリングプラスチックの分子量測定② ~芳香族ポリエステル(PET、PBT、PEN、PBN)~
HFIP系GPC測定においては、長期の再現性において懸念点があると言われています。本報告では、弊社からご提供するHFIP系GPC測定データの信頼性をより深くご理解いただくため、日内での変動(同時再現性)、および長期間の変動(6ヵ月間の月差再現性)を検証しました。
1.試料
PA6(ナイロン6)およびPA6T(ナイロン6T)
2.分析条件
| 装置 | HLC-8420GPC (東ソー製) |
| カラム | TSKgel Super HM-H (6.0 mmI.D.×15 cm) ×2 本 (東ソー製) |
| 溶離液 | HFIP(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール)+10mM-CF3COONa |
3.結果
3-1.同時再現性
表1および表2に日内変動データである、同時再現性を示します。
CV(変動係数)はR.Time(溶出時間)で0.05%以内、ピークの高さで0.6%以内、Mw(重量平均分子量)で0.3%以内と、日内でn=5の測定において良好な値が得られております。
3-2.月差再現性
図1および図2に、期間変動(月差再現性)を6か月間追跡したクロマトグラムの重ね書きを示します
また、表3および表4に月差再現性の変動データを示します。
R.Time(溶出時間)で0.1%、ピークの高さ、面積およびMw(重量平均分子量)の変動が5%以内であり、6か月の測定においても良好な精度が得られております。
【図1】クロマトグラムの重ね書き(PA6)
【図2】クロマトグラムの重ね書き(PA6T)
弊社が提供するHFIP系GPC測定では、日内変動データである同時再現性および月差再現性のいずれの結果においても、Mw値の変動は2%以下であり、信頼性の高いデータが得られます。
本技術資料で示した弊社の高精度かつ良好な再現性により、材料の品質管理、素材の劣化追跡およびトラブル解析に、納得いただける結果を、自信をもってご提供いたします。