概要
GPC-MALSはGPCに多角度光散乱検出器(MALS)を組み合わせた装置です。この度、GPC-MALSを最新型機種に更新しましたのでご紹介します。装置は常温から高温(210℃)までの測定に対応しており、各種高分子の絶対分子量、回転半径の測定や分岐度を評価することができます。GPC-MALSの装置外観を図1に、主な仕様を表1に示します。
GPC | HLC-8321GPC/HT (東ソー製) |
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MALS | DAWN HELEOSⅡ (Wyatt Technology製) |
測定温度 | 40~210℃ |
分析事例
GPC-MALSによるポリエチレン(PE)標準試料(NIST)の測定結果の一例を図2に示します。
図2.ポリエチレン標準試料のGPC-MALS測定結果
(a)RIクロマトグラムと絶対分子量, (b)絶対分子量と回転半径の関係
(測定条件)カラム : TSKgel guardcolumnHHR(30) + TSKgel GMH-HR-H(20)HT×3本
温度 : 140℃、溶媒 : TCB、流速 : 1.0mL/min、注入量 : 300μL、試料濃度 : 2mg/mL
本装置を用いることにより、GPC溶出時間における絶対分子量、回転半径ならびに分岐の評価が可能です。たとえば、図2(a)から同一溶出時間(流体力学的体積が同じ)で比較すると、分岐PEは直鎖PEよりも分子量が高いことがわかります。また、図2(b)から分子量が10万以上の領域において、同じ分子量でも分岐PEは直鎖PEよりも回転半径が小さいことがわかります。
適用分野
高分子材料、プラスチック、樹脂、ゴム
キーワード
高分子、合成高分子、タンパク質