概要
合金の金属組織は冷却速度の影響を受けることが知られている。本技術資料では、加熱SEMを用いて、共晶合金であるSn-Bi系はんだの金属組織の冷却速度依存性を評価した。
観察
試料
Sn-Bi系はんだ
装置
加熱SEM : JSM-7100F (日本電子製)
観察倍率 : 3000倍(反射電子像)
観察温度 : 200℃→150℃ (凝固点;約175℃)
冷却速度 : 5、50、100、200、500、1000℃/min(6水準)
結果
【図1】に異なる冷却速度で作製したSn-Bi系はんだの金属組織の加熱SEM観察結果を示す。冷却速度が遅い試料(5℃/min)では粗大な金属組織を形成し、冷却速度が速い試料(1000℃/min)ほど微細な金属組織を形成する様子を捉えることが出来た。

【図1】異なる冷却速度で作製したSn-Bi系はんだの金属組織(加熱SEM_反射電子像)
【動画①】Sn-Bi 5℃降温(64倍速)
【動画②】Sn-Bi 1000℃降温(32倍速)
適用分野
金属、セラミックス、その他無機製品
キーワード
加熱SEM、金属組織、共晶、合金