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装置紹介
No.A2205 | 2021.11.07

トリプル四重極型ICP-MS

概要

誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)は、溶液中ppt(10-12g/g)以下の金属元素の定性・定量分析が可能な装置です。トリプル四重極型ICP-MSはマトリックス由来の干渉除去に優れており、従来装置では困難であった各種材料中の微量分析が可能です。

装置

【図1】 トリプル四重極型ICP-MSの構成

性能(検出限界)

【図2】 トリプル四重極型ICP-MSの検出限界

干渉除去例

トリプル四重極は反応セルを二つの四重極(Q1、Q2)で挟んだ構造であるため、シングル四重極で除去できなかった多原子イオン(干渉イオン)を選択的に除去できるようになりました。
トリプル四重極型ICP-MSによるPの分析事例を【図3】、【図4】に示します。シングル四重極では多原子イオン(14N17O+14N16O1H+)の干渉で測定が困難でしたが、トリプル四重極では反応セルに酸素ガスを用いて31P+(m/z=31)を31P16O+(m/z=47)にマスシフトし、また31P16O+(m/z=47)に干渉する47Ti+(m/z=47)をQ1(m/z=31)で除去することでPの正確かつ高精度な測定が可能となりました。

【図3】 酸素を用いたマスシフトモードによる干渉除去例
【図4】 P検量線の比較(トリプル四重極、シングル四重極)

アプリケーション

・電子材料中の不純物分析(ppb)
・石英ガラス中の不純物分析(ppb)
・ジルコニア中の不純物分析(ppb)
・アミン中の不純物分析(ppb)
・超純水中の不純物分析(ppt)

適用分野
電池・半導体材料、セラミックス・ゼオライト、その他無機製品、その他有機製品
キーワード
電子材料、石英ガラス、超純水、ジルコニア、アミン

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