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装置紹介
No.A2304 | 2024.01.17

溶媒蒸発型GPC-熱分解(Py)-GC/MS

概要

 溶媒蒸発型GPCに熱分解(Py)-GC/MS測定用アタッチメントを接続することで、分子量毎のパイログラムを取得できます。
 【図1】に装置の模式図を、【図2】に装置外観及びPy-GC/MS測定用アタッチメントの写真を示します。溶媒蒸発型GPC-Py-GC/MSでは、カラム通過後の試料溶液をPy-GC/MS測定用アタッチメントを用いてサンプルカップに分画します。分画された試料は前処理なしでそのままPy-GC/MSに供することが出来ます。これによって、分子量毎のパイログラムを取得できます。

【図1】溶媒蒸発型GPC-Py-GC/MS模式図

【図1】溶媒蒸発型GPC-Py-GC/MS模式図

【図2】装置外観およびPy-GC/MS測定用アタッチメント

【図2】装置外観およびPy-GC/MS測定用アタッチメント

 ここでは、市販のポリスチレンとポリメタクリル酸メチルをブレンドした試料の測定事例を紹介します。

試料

・ポリスチレン(PSt) Mw = 9.6×104
・ポリメタクリル酸メチル(PMMA) Mp = 2.7×105

測定事例

 PStとPMMAをブレンドした試料の微分分子量分布曲線を【図3】に示します。Log M = 4.9(破線①)及びLog M = 5.3(破線②)付近におけるパイログラムを【図4】に示します。Log M = 4.9と約5.3の主成分は、それぞれStMMAと推測されました。
 以上のように、分子量毎のパイログラムを取得することで、任意の分子量領域に含まれるモノマー構成成分を推測することができます。

【図3】 PSt/PMMAブレンド品の微分分子量分布曲線

【図3】 PSt/PMMAブレンド品の微分分子量分布曲線

【図4】 Log M = 約4.9、約5.3(【図2】破線部)の各パイログラム

【図4】 Log M = 約4.9、約5.3(【図2】破線部)の各パイログラム

 当社では、豊富なGPC分析実績を活かし、目的に合った分析方法をご提案させて頂きます。GPCをはじめとした各種分析を受託しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

参考文献

1) Py-GC/MS測定用アタッチメント(株式会社エス・ティ・ジャパン)
 https://www.stjapan.co.jp/web_news/201803/PGC-MS_application_note.pdf

適用分野
プラスチック・ゴム
キーワード
ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、共重合体、組成解析

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