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技術資料
No.T0801 | 2013.10.01

高分子材料中の紫外線吸収剤の分析(GC-MS)

(化審法特化物の超微量定量分析)

概要

 弊社では、紫外線吸収剤 2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6--tert-ブチルフェノール(BTDP)について、各種ポリマー中の正確な定量が可能です。
 2007 年 11 月、BTDP は化審法第一種特定化学物質に指定され、製造、輸入、輸出および使用が事実上禁止されています。
 ⇒ BTDP商品名 : http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/oshirase/bentri02.html

分析方法

 加温浸漬による促進抽出型のソックスレー抽出装置を用いて BTDP を抽出後、GC-MS 測定を行います。さらに、濃度既知の標準試料溶液を試料に添加し、抽出効率(回収率)を把握します。

【図1】分析フロー

MS スペクトル

 GC-MS では、BTDP の特性イオンを測定し、定量を行います

【図2】BTDPのMSスペクトル

添加回収実験

 標準添加して BTDP の抽出を行い、抽出効率(回収率)を求めます。

【図3】添加回収実験の結果(GCクロマトグラム)

 PP(ポリプロピレン)など、BDTPの抽出効率がよいポリマーがある一方で、LDPE(低密度ポリエチレン)のように抽出効率の低いポリマーも見受けられました。弊社では、試料ごとに標準添加を行い、BTDPの抽出効率を補正するため、正確な定量が可能です。ポリマー中の定量下限は、1ppbでした。

適用分野
プラスチック・ゴム、食料品・飲料・飼料・食品包装材

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