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技術資料
No.T1911 | 2019.11.27

2D-HPLC法による共重合体の組成分布解析(3)

~スチレン-ブタジエン共重合体(SBR)②~

概要

 HPLC法は各種有機化合物やポリマーの分離分析に不可欠な手法です。このうち、2つの異なる分離モードを用いて試料の分離を行う2D-HPLC(2次元HPLC)法は、特に共重合体の組成分布分析に有効な手法となっています。本資料では、2D-HPLC法を用いてスチレン-ブタジエン共重合体(SBR)の組成分布分析を行った結果について紹介致します。

分析事例

 SBRは、耐熱性、耐摩耗性、耐老化性、機械強度等に優れており、自動車用タイヤ材料+など、様々な目的に用いられる最も生産量の多い合成ゴムです。一般的なSBRはスチレン含有量が23.5%ですが、今回は、スチレン含有量が36%のSBRについて2D-HPLC測定を行いました。得られた結果を図1に示します。

【図1】SBRの2D-HPLC分析結果

 図1では、横軸は分子量の対数値、縦軸はスチレン含有量を示します。また、図中の赤線は、各分子量における平均のスチレン含有量を示します。等高線がやや右側に傾いて見えること、および赤線が高分子量ほど高くなる傾向を示していることから、高分子量ほど高スチレン含有量であると考えられます。

適用分野
HPLC、GPC、SEC
キーワード
高分子、ポリマー、共重合体、SBR、ゴム

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