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技術資料
No.T1008 | 2013.10.01

湿潤状態での細孔分布測定方法:Inverse GPCに関する総説

概要

GPC(あるいはSEC、size exclusion chromatography、サイズ排除クロマトグラフィー)では、分子サイズ大きいほど充てん剤の細孔へ浸透しにくくなるとされています。この点に注目し、細孔サイズを調べる手段として提案された方法がInverse-GPCです。
機能性材料として、多孔性の粒子の合成が試みられ、その細孔分布の分析は重要な評価方法とされています。分析では気体吸着法や水銀圧入法がよく知られています5)。しかし、これらの測定では実際の使用状態である湿潤状態での測定ではありません。inverse-GPCの利点は、湿潤状態での細孔の状態を観測できる点にあります。この方法は、GPCの教科書に記載されている古典的な方法ですが、大半の技術者にはよく知られた方法ではありません。そこで、この方法についての総説をまとめました。この総説は髙取 永一、“細孔を分析する手段としての GPC,Inverse-GPC について”, 日本ゴム協会誌, 82, 515-521 (2009)として公表されております。別刷を準備いたしましたので、お問い合わせフォームなどから、弊社営業チーム四日市事業部へご請求ください。なお数に限りがあります。先着順に発送申し上げます。

内容の紹介

本論文の構成は次の通りです。

  1. 緒 言
  2. GPCとInverse-GPCについて
  3. Inverse-GPCに必要な事項
    3-1. GPCにおける分子サイズ
    3-2. 細孔サイズおよび分子サイズと分配係数の関係
    3-3. 排除体積限界と全浸透体積
  4. Inverse-GPCでのGPCモード以外のモードについて
  5. Inverse-GPCによる細孔の評価について
  6. まとめ

主な引用文献
1)Chiantore,O.: J.Polym.Sci.Polym.Letter.Ed., 21, 429 (1983)
2)Gorbunov, A.A; Solovyova, L.Y.; Pasechink,V.A.: J.Chromatogr., 448, 307 (1988)
3)Potschka, M.: Macromol.Symp., 110, 121 (1996)4)Yao, Y.; Lenhoff, A.M.: J.Chromatogr.A, 1037, 273 (2004)
5)野呂純二、加藤淳、ぶんせき、2009、349 (2009)
6)高取 永一: 日本ゴム協会, 82, 175 (2009)

適用分野
プラスチックス・ゴム、フラットパネルディスプレイ、医薬品、化粧品、農薬

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