概要
イメージング顕微FT-IRは、マルチチャンネル検出器(1,024素子)を搭載し、測定面内における微小異物の同定や成分の分布を、一度の測定で直接解析することができます。
また、1~5μmの空間分解能で高精細なIRイメージングを取得できます。
従来の単素子型検出器では困難であった、μmオーダーのIR分析が可能です。
主なスペック
イメージングIR
・透過、反射、ATR
・波数範囲 4000~900 cm -1
・最高波数分解能 0.1 cm -1
・測定範囲
ATR 35 × 35 μm
透過 175 × 175 μm
・素子分解能
ATR 1.1 × 1.1 μm/1素子
透過、反射 5.5 × 5.5 μm/1素子
応用例
1.成分の分布解析
- 包装材等に使用される積層フィルムについて、層ごとのポリマー種同定
- ポリマーブレンドによる海島構造等の相構造について、ポリマー種別の解析が可能
- 熱や光劣化等によって生成するC=O,OH基等の官能基分布について、深さ方向の解析が可能
- プラスチック中添加剤の分布を解析でき、ブリード、移行といった現象を追跡可能
2.微小異物の同定
- μmオーダーの粒子の IRスペクトルを取得可能(下図)であり、微小異物の物質同定が可能
- 分析対象 プラスチック・ゴム成形体、電子材料、薬品、食品、金属・セラミックス表面など
適用分野
異物分析、成分の分布、組成分析、分子構造
キーワード
プラスチック・ゴム、ポリマーブレンド、海島構造、劣化、添加剤、積層フィルム、表面