概要
半導体分野に用いられる高純度薬液は、品質管理の観点からppt(10-12g/mL)レベルの微量金属分析が必須です。当社では外部環境からの汚染を制御した濃縮技術を構築し、高純度薬液中の微量金属分析が可能であることを確認しています。本技術資料では、超純水中の微量金属分析事例を紹介します。
分析事例
超純水中の微量金属分析フローを【図1】、微量金属分析結果を【表1】にそれぞれ示します。
超純水をクリーンドラフト内で加熱濃縮後、ICP-MSで測定しました。その結果、分析対象元素(16元素)はいずれも1ppt未満を示しました。また、分析対象元素を10ppt相当添加した超純水を用いて同様の分析を行った結果、92~112%の良好な回収率が得られ本分析手法の妥当性を確認しています。
分析元素 |
Li |
Na |
Mg |
Al |
K |
Ca |
V |
Cr |
定量値(ppt) |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
回収率(%) |
92 |
97 |
112 |
103 |
93 |
104 |
110 |
110 |
分析元素 |
Mn |
Fe |
Co |
Ni |
Cu |
Zn |
Sr |
Cd |
定量値(ppt) |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
<1 |
回収率(%) |
99 |
95 |
93 |
97 |
102 |
97 |
108 |
105 |
適用分野
電池・半導体材料
キーワード
電子材料、超純水、高純度試薬、微量金属