概要
核磁気共鳴法(NMR)は、分子構造の解析に必須な手法です。他の分析手法(質量分析や赤外分光法等)と比較して低感度のため、通常、mgオーダー以上の試料量が必要でした。
今回、微量測定用プローブを備えたNMR(以下、微量NMR)を導入し、μgオーダーの微量成分の構造解析が可能になりましたので紹介します。
分析事例の紹介
有機EL材料の一つであるNPD(N,N‘-Di-1-naphthyl-N,N‘-diphenylbenzidine)の1H NMRスペクトルを図1に示します。2μgで1H NMR測定が可能です。数十μgの試料量があれば、1H-1H COSYや1H-13C HSQCスペクトルを短時間で測定し、分子構造を解析することができます。【図2, 3】
微量NMRは、μgオーダーの微量成分の解析が可能です。
適用分野
有機EL材料、ポリマー中の不純物、その他有機製品
キーワード
有機EL材料