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技術資料
No.T1805 | 2018.02.20

-ウレタンの分析- ポリウレタンの原料組成解析

概要

 ポリウレタンは幅広い物性(強度、弾性、耐久性など)を持たせることができるため、様々な用途に使用されています。幅広い物性の要因である原料(イソシアネート、ポリオール)の組成解析は大変重要ですが、ポリウレタンには多様な原料が使用されており、容易ではありません。
 弊社ではポリウレタンの分解技術及び原料の分離技術を用いて、ポリウレタン原料の種類や分子量分布などを詳細に知ることができます。

ポリウレタンの用途

・断熱フォーム
・塗料
・合成皮革
・フォームクッション
・エラストマー
・接着剤
・弾性繊維

分析内容(ポリウレタンの原料組成解析)

 ポリウレタンは、ウレタン結合を持つポリマーであり、イソシアネートとポリオールから図1の反応式により合成されます。ポリオールはポリエーテル類やポリエステル類が多く使用されます。

【図1】 ポリウレタンの合成

 図2の反応式に示したアルカリ加水分解を行い、得られたアミン(原料イソシアネート)、ポリエーテル類、ジカルボン酸(ポリエステル類)、ジオール(ポリエステル類)を分析して、ポリウレタンに関する情報を得ることができます(表1)。

図2 ポリウレタンのアルカリ加水分解
表1 ポリウレタンの原料組成解析

原料

分析装置

得られる情報

イソシアネート (アミン)

NMR GC/MS

イソシアネート種

GC

異性体比率

GPC

ポリメリックMDIの分子量分布

ポリオール

 

 

 

 

ポリエーテル類

 

NMR

ポリエーテル種、PO/EO比率、末端構造

GPC

分子量分布

TOF/MS

重合開始剤

ポリエステル類

 

ジカルボン酸
ジオール

 

NMR GC/MS

ジカルボン酸種、ジオール種

GC

ジカルボン酸比率、ジオール比率

 

適用分野
ポリウレタン、イソシアネート、ポリエーテル、ポリエステル
キーワード
プラスチック・ゴム、その他有機材料

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