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技術資料
No.T1812 | 2018.03.23

-ウレタンの分析- 軟質ポリウレタンフォームのAFM観察

概要

原子間力顕微鏡(AFM)は、探針を振動させながら試料表面を走査して探針-試料間の原子間力を測定する装置です。試料表面の微細な凹凸、および、試料の硬さと関係する探針振動の位相ズレを同時に計測可能です。
軟質ポリウレタンフォームは、硬い領域(ハードドメイン)と軟らかい領域(ソフトドメイン)の2相に分離していることが知られており、これらの分離状態がフォーム物性(反発弾性等)に影響を及ぼします。そのため、フォーム評価では相分離状態の確認が重要です。
本技術資料では、軟質ポリウレタンフォームについてAFMにより相分離状態を評価した事例をご紹介します。

分析事例

軟質ポリウレタンフォームのミクロトーム切断面の観察を行いました。その結果、ソフトドメイン(明るい部分:ポリエーテル主体)とハードドメイン(暗い部分:イソシアネート主体)からなるミクロ相分離構造を明確に確認できました(図1)。また、得られた画像を解析し、ハードドメイン/ソフトドメイン比の算出が可能です。

【図1】 軟質ポリウレタンフォームのAFM凹凸像と硬さ像
適用分野
高分子材料、構造解析、形態観察
キーワード
ウレタン、樹脂、ゴム

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