概要
AFM-IRは、IRレーザーを照射しながらAFM探針(カンチレバー)を走査することで、試料の応答を検出しイメージングする装置です。従来のAFM-IRは、IRレーザー照射に伴う試料の熱膨張を検出することが一般的でしたが、弊社が導入したAFM-IRではダイポールフォースを検出することで最表面の情報のみを取得でき、空間分解能10nmでのイメージング、極微小領域の赤外スペクトルの取得が可能です。
装置構成
測定波数:626-1999cm-1 及び 2248-4544cm-1
環境制御:室温から250℃、乾燥空気or窒素
サンプルサイズ:1cm×1cm×7mm(厚み)、表面凹凸1μm以下
※加熱または窒素下ではサンプル厚が1mmまで
※平滑な測定面を調製するため前処理を行う場合がございます。
分析事例の紹介
試料:ポリスチレン-b-ポリメタクリル酸メチル(PS-b-PMMA)
イメージング波数:PS(ベンゼン環:700cm-1)、PMMA(C=O:1730cm-1)
ミクロ相分離構造を組成でイメージングすることができました。
【図3】(a)形状像 (b)PS (c)PMMA (d)combined
適用分野
プラスチック・ゴム、その他有機製品、繊維・紙・木材・パルプ、電池・半導体材料、食料品・飲料・飼料・食品包装材
キーワード
ブロック共重合体、グラフト共重合体