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装置紹介
No.A2301 | 2023.07.17 (2025.12.24改訂)

AFM-IR

(Atomic Force Microscope - Infrared Spectroscopy)

概要

 AFM-IRは、IRレーザーを照射しながらAFM探針(カンチレバー)を走査することで、試料の応答を検出しイメージングする装置です。従来のAFM-IRは、レーザー照射に伴う試料の熱膨張を検出することが一般的でしたが、弊社が導入したAFM-IRはレーザー照射に伴って誘起する双極子を検出する方式で、PiFMPhoto-induced Force Microscope光誘起力顕微鏡)と呼ばれています。空間分解能10nmでのイメージング、極微小領域のPiFMスペクトルの取得が可能です。

装置構成

【図1】概略図

【図1】概略図

【図2】装置:AFM-IR
(Molecular Vista社製 Vista One)

【図2】装置:AFM-IR
Molecular Vista社製 Vista One

測定波数   :626-1999cm-1 及び 2248-4544cm-1
環境制御   :室温から250℃、乾燥空気or窒素
サンプルサイズ:1cm×1cm×7mm(厚み)、表面凹凸1μm以下
 ※加熱または窒素下ではサンプル厚が1mmまで
 ※平滑な測定面を調製するため前処理を行う場合がございます。

分析事例

 試料:ポリスチレン-b-ポリメタクリル酸メチル(PSt-b-PMMA
 PiFMを用いて得られるスペクトルはPiFMスペクトルと呼ばれ、FT-IRで得られるスペクトルと同じ位置にピークを持ちます。従って、FT-IRライブラリを用いた成分の定性が可能です。

【図3】PiFMスペクトル

【図3PiFMスペクトル

 また、特定の波数でのイメージングが可能です。PSt-b-PMMAが持つミクロ相分離構造を、組成でイメージングすることができました。
 イメージング波数:PSt(ベンゼン環:700cm-1)、PMMAC=O1730cm-1

適用分野
プラスチック・ゴム、その他有機製品、繊維・紙・木材・パルプ、電池・半導体材料、食料品・飲料・飼料・食品包装材
キーワード
ブロック共重合体、グラフト共重合体

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